2007年07月06日

とんでも科学入門書:なぜ人はニセ科学を信じるのか〈1〉奇妙な論理が蔓延するとき

占星術、超能力、「私は宇宙人に誘拐された」、心霊体験、ダウジング、祈祷療法…

科学的根拠はまったくないのに、科学が認めたかのように装い人を欺くのが「ニセ科学」である。

しかし、実はその「騙しのメカニズム」は驚くほど共通したもの。

本書が豊富な実例で説くこのメカニズムに通じて、懐疑の心を忘れなければ、安全なところから絢爛多彩なニセ科学ウォッチングを愉しめます。


いや〜〜、実にこの手の本にはまってしまった。

この本では、著者がまた、懇切丁寧に「そもそもUFOの発端となった事件」や「UFO騒動による最初犠牲者」等と実に詳細に紹介している。

その歴史がまた面白い。



シャーマーはもともと科学者ではなく、サイクリング雑誌のライターなども経て、その経験の中で実際に怪しげな健康法などに触れ、擬似科学の病的な側面を肌を持って知った人物だ。

ある時カール・セーガン博士の講演に触れ、懐疑主義の重要性に気づき、現在はライフワークとして社会に蔓延する怪しげな治療法、オカルトなどに論理的に批判を加える懐疑主義者団体でリーダー的存在である一方、大学で科学史などを教える教師でもある。



この本はそういった彼の集大成と言うべきもので、様々な擬似科学、オカルティックなものに対して、具体例を用いて一つ一つ丁寧に批判を加えている。

内容的にはカール・セーガン博士の遺稿である"The Demon-Haunted World"に重なる部分もあるが、90年代になっても相変わらず昔と同じようなことをやってる怪しげな連中の傾向を知るには良い本だ。


どうしても、その「あやしげな世界」が、面白いんだよね。

実は僕が、この手の話に一部、関わっていたことがある。

小さな製薬会社にいると、町の「自称天才」たちの「自称世紀に発明、発見」が時々、舞い込んで来る。

僕が一番、関わったのは、今でも通販サイトに売られている「●●ウォーター」という代物だった。

いや〜〜、あれにはまいったね。追試験までやらされた。(もちろん、追試験の結果は・・・・)


なぜ人はニセ科学を信じるのか(1)




なぜ人はニセ科学を信じるのか(2)






なぜ人はニセ科学を信じるのか〈1〉奇妙な論理が蔓延するとき (ハヤカワ文庫NF)




なぜ人はニセ科学を信じるのか〈2〉歪曲をたくらむ人々 (ハヤカワ文庫NF)






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とんでも科学入門書:奇妙な論理 なぜニセ科学に惹かれるのか

このうっとしい梅雨空とジメジメした空気と、否が応でも上がる不快指数をいっきに吹き飛ばしてくれる本。

もともと、僕は「ミステリーサークル」とか「棒切れで地下水を探す」とか「スプーン曲げ」とか「UFO」とか「アトランティス大陸」とか「超古代文明」とか、まぁ、そう言った話が大好きで、テレビ等で紹介しているとわくわくして見ている。
(ジャンルは違うが「徳川埋蔵金」の話しも大好きだ。)


どうして、こういう話に興味を持つのだろう?と我ながら不思議だったのだが、この本を読んで、自分の心理が手に取るように分かった。



世界には「相対論は嘘である」「進化などなかった」「虹彩を見れば病気がわかる」など、壮大な科学理論から健康上の身近な問題まで、奇妙奇天烈な説を標榜する者は跡をたたない。

なぜそれらにたやすく騙されるのか?

そこのところを科学解説書の第一人者がシニカルかつユーモアあふれる筆致で描く。

「トンデモ科学を批判的に楽しむ」態度の先駆を成す不朽の名著である。



この本では、著者がまた、懇切丁寧に「そもそもUFOの発端となった事件」や「UFO騒動による最初犠牲者」等と実に詳細に紹介している。

その歴史がまた面白い。

それにしても、世の中にはとんでもないことを考える人がいるもので、実に感心する。

そして、この手の話は絶対に後を絶たないのだ。(今でも身近なところでは健康食品関係やダイエット関係、なんちゃら水等にも「壮大さ」には欠けるが、「驚くべき効果」を標榜しているものは人気がある。)


結局、「だまされやすい」というか人間が「この手の話」が好きなのは「好奇心」があるからなのだ。


寝苦しい夜のお供に、是非、どうぞ。



奇妙な論理(1)だまされやすさの研究




奇妙な論理〈1〉―だまされやすさの研究





奇妙な論理(2)なぜニセ科学に惹かれるのか




奇妙な論理〈2〉なぜニセ科学に惹かれるのか






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2007年07月04日

科学入門書:『論文捏造』だ!

科学の殿堂・ベル研究所の、若きカリスマ、ヘンドリック・シェーン。
彼は超電導の分野でノーベル賞に最も近いといわれた。
しかし2002年、論文捏造が発覚。

『サイエンス』『ネイチャー』等の科学誌をはじめ、なぜ彼の不正に気がつかなかったのか? 
欧米での現地取材、当事者のスクープ証言等によって、現代の科学界の構造に迫る。

なお、本書は内外のテレビ番組コンクールでトリプル受賞を果たしたNHK番組を下に書き下ろされたものである。

じわじわと分かってくる科学界の「負」の部分。
それらを食い止めようとする「正」の部分。
まるでサスペンスを見ているかのようだ。

科学は信じられるが人間は信じられない、と言うことか?


論文捏造




論文捏造





なお、本書に併せて下記の本も読むと面白さ倍増です。

『国家を騙した科学者』

初の韓国・最高科学者の称号を受け、巨額の研究費を手にしていた黄禹錫。
だが、難病治療が可能になるとした彼の論文は真っ赤な嘘だった。

なぜ人々は国を挙げて彼に熱狂し、騙されたのか?

巨大詐欺事件の真相に迫る。


国家を騙した科学者




国家を騙した科学者―「ES細胞」論文捏造事件の真相





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科学入門書:世界でもっとも美しい10の科学実験

実験で知る科学史。

科学史(特に物理学)に残る著名な実験のうち、物理学誌の読者投票で選ばれたもっとも美しい実験のベスト10を式なしで説明し、美しさのポイントを絵画の鑑賞のようにやさしく解説している。


科学法則はいかにして実験されたのか。

科学者たちは実験のことを時に「美しい」と形容する。

ぼく自身も科学者の端くれだが、確かにそうだ。

美しい実験、美しい結果といった言葉づかいに違和感はない。


著者は、哲学者・科学史家という自分の立ち位置から、科学者たちとの対話を通して、その「美しさ」の意味をくみ取り、10の「美しい科学実験」を通して、「実験にとって美しさの意味とは何か」「実験に美しさがあるのなら、それは美にとって何の意味があるのか」という2つの問いに答えようとする。

もともとは雑誌「Physics World」での連載であり、取り上げられた10の実験はアンケートに基づいて選ばれている。


扱っているテーマは、エラトステネスの地球の外周の長さを求める実験、ガリレオがピサの斜塔で落下の法則を確認した実験、ガリレオが慣性の法則を確認した実験、ニュートンがプリズムで確認した光の分散の実験・・・・・・・など等。



おそらく実験とは、科学者にとって自分自身との対話であり、自分自身の哲学が具現する瞬間でもある。

だから、実験を経た後の科学者の言葉は、その深さと重さを増す。

訳者もあとがきに書いているが、ニュートンの「光は屈折するときにその色を変えない」という言明に、この書物の中で出逢うとき、理性ではなく感性を揺さぶられ、涙すらあふれてくる。


科学が、芸術同様に人間の感性に訴えかける営みであることを著すことに、著者は成功している。

10の実験について語った各章を結ぶ間章もとても興味深い。

取り上げている科学実験は、ほとんどが日本では高校までに学んだものだが、教科書で法則を実証するためのものとして記述されている実験像とは異なる、生の科学者の肉声が聞こえてくるようだ。



訳者あとがきで、青木薫さんが、原子の二重スリット実験の写真に涙が出たと書いているが、まさにそのとおりだ。



世界でもっとも美しい10の科学実験




世界でもっとも美しい10の科学実験







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2007年07月01日

科学入門書:歴史のなかの科学コミュニケーション

珍しい本だ。

本書の物語の主役は、科学者や技術者(すなわち、新しい知識の発見者や新しい技法の考案者)ではなく、そうした科学者や技術者の間での知識の伝達・伝播を支援してきた人々である。

つまり、学会の創立や運営、出版、便覧や辞書等の編纂、書誌作成、編集、翻訳といったことにたずさわる人々、図書館員および情報学研究者、科学における用語法・命名法・分類に関与した人々を中心に取り上げる。

なお、その中には、科学的発見や技術の発明において貢献した者も含まれるが、本書では、コミュニケーション過程に関する功績に焦点を当てている。

こういう本って、絶対に日本からは生まれないと思う。

何故なら、情報と水と安全はタダだと思っている民族だから。

まったく稀有な本だ。

科学史として読んでも面白いし、情報学として読んでも面白い。

とても地味な本だが、本当はこういうことが今の科学の発展やインターネットを支えているんだよね。

それを思いながら読むと、静かな感動が湧いてきます。

自ら、ネットの中に情報源を持ち、世界に発言していきたい人には必読の本です。(たとえ、それがブログでも参考になる。)


歴史のなかの科学コミュニケーション

歴史のなかの科学コミュニケーション


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科学入門書:神はいるのか、いないのかー科学が解き明かす12の大疑問

時間とは何か?

未来はすでに決まっている?

宇宙はどのように生まれた?

ビッグバンのその前は?

パラレル・ワールドは存在する?

別次元はある?

月は人間が見ていないときも、そこにあるのだろうか?

神はいるのか?

心とは何だろう?

…科学の話をわかりやすく解説した本を多数書いている物理学者・科学ライターの著者が、古代の哲学者たちが問うてきた疑問を現代の科学がどこまで解き明かしたのかを、量子力学、超ひも理論、カオス理論など最新の科学理論の解説も交えながら語ります。


ビッグ・クエスチョンズ

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今世紀で人類は終わる?

通り魔殺人を起こすタイプの人間が、核兵器並みに破壊力のある技術を手に入れるなど、様々な脅威を指摘。
温暖化よりも深刻な、科学技術による滅亡のシナリオを物理学者が論じる。究極の未来論だ。
原題は「Our Final Century?」なので邦題「今世紀で人類は終わる?」より少し穏やかかもしれませんね。

タイトルからして、帯の「終末」などの文字からして、思わず素通りしてしまいそうな本。
しかしこの本はそういう直観的に敬遠してしまいそうな本とは一線を画しています。

ここに述べられているのは21世紀の科学技術の負の側面。
その危険の可能性が低くとも (ありそうにないと思われても絶対ないとは言い切れない)そのリスクは世界破滅への道に通じている以上、無視できないと主張する。
地震、火山、小惑星衝突の危機も一考する。

後半は地球外生命探索や人類の宇宙進出および大規模移住など(どの話も興味津々)人類が自滅を回避しながら未来へと向かう世界に目を向ける。

視野を広げてくれる良書だ。

今世紀で人類は終わる?



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